僕は海が嫌いだ!正確に言うと「海が」じゃなく「水」。「川」や「プール」も。嫌いというより「苦手」の方がピッタリくる。
僕は臆病者。昔からず~っと。保育園に向かう途中で「犬同士のじゃれあい}に巻き込まれて水たまりに尻もちをついてから、だと自分では思っている。そんなことはどうでもいいんだけど、白状すると「苦手」じゃなく「怖い」のだ、水が。通ってた小学校にプールがなかった。だから泳ぎが…ではない。やればできる環境にあった。父親は泳ぎが得意で、子供会の海水浴には引率者として同行して泳ぎを指導するような人だった。僕は砂浜でまったりしたり「スイカ割り」をしたりして「平和に」過ごしたいがため必死に父親の視界から消えていた。そんな所謂「ジャク(弱い)」な子だった。(今も、だけど)
実は、昔「杉の会」では夏の大イベントとして「海水浴」があった。(開院10周年記念誌 写真集参照のこと)病院との交渉力がハンパなかったのか平日の午後から3班に分かれて出戸浜へ行って生ビール+ずわいがに1パイ、枝豆付(確か飲み放題)の若い世代がたくさん参加してた。今考えると「ありえへん」レベルの凄いイベントだった。海が怖い僕でも毎年出戸浜に行って大騒ぎしてた。真夏の太陽が海に傾きかけた頃、分乗して川反へ、なんてやってたんだが・・・驚いた。数年ぶりに配偶者と訪れたのだ。ある休日、あまりの暑さに「密を避けて海風に吹かれようゼ」と突然決まり、15時過ぎに出戸浜に着いた。入口に立て看板。「遊泳禁止」。どうしても泳ぎたいと言い張る元ウインドサーファーの配偶者に説得され、上江川のビーチへ向かう。殆どヒトがいないことから「プライベートビーチ」と呼んで散歩を楽しんでた浜辺だ。2年ぶりの来訪。クルマを降り、浜に降りる通路に達して海を見る。絶句。。。浜辺がない。昔は30m?くらいあった砂浜がゼロm。コンクリートの階段に波が、海水が達していた。なんじゃこりゃ~・・・
こんなんじゃ散歩すらできない、やっぱ出戸浜でしょ。で、またまた出戸浜へ。「泳ぐのはあきらめたよ、足だけでも海水に」という配偶者。あまりの変貌のショックから立ち直れないまま、浜へ降りる。。。同じ光景。上江川の浜よりはほんの少し体がいい。数mの砂浜。自然のチカラの凄まじさを目の当たりにして・・・ディストピア、という言葉が浮かぶ。ほんの数年でこんなに地形が変わり、日本の領土が狭まった。昔、「日本沈没」というSF小説が流行った(読んじゃないけど)。あまり遠くない未来、九州・四国だけじゃなく秋田もなくなるんじゃね?と配偶者。全く否定できない僕だった。