いきなり養老先生ばりのタイトルにしちゃって自分でビビっているけど・・・僕は秘密結社R(以下、Rという)の幹事を1年間務めた。年度は7月から翌年6月末、と少し変わっている。毎火曜が「例会」と呼ぶ会合の開催日。その会の進行とその際の会員の発言などを記録した「週報」を作成することが主なお仕事。なので、例会中はメモを真剣に取っていたので周囲に目をやるヒマもない。そんな感じの幹事役を終えやっと通常モードに戻れた。
地区Rでは毎年度10名程度の奨学生を受け入れる。今年度ウチのクラブではベトナム出身の秋田大生を受け入れた。月1回は例会に出席し「スピーチ」することになっている。今回の彼女のスピーチが「日本語の壁」だった。日本語を習得し、日本語でスピーチするのだが、多くの他国の文法と異なるルールを覚えるのも難しいが「3つの高い壁」があるという。日本人じゃ普段気づかない日本語の難しさを改めて教えてもらった。今回はこれをお話したい。
ひとつめの壁:漢字。日本は独特の文字文化を持つという。フツーはアルファベットのように1種類を覚えればよいが、日本には「ひらがな」「カタカナ」「漢字」の3種類もあって学ぶ方は大変だと言う。特に漢字はひとつの字にいくつもの読み方が存在することが難しいと言う。例として「生」を挙げた。「せい」「しょう」「なま」「う」「き」「い」等(検索したらUSOみたいだが150も読み方があるようだ)。そして漢字の「形」も難しいと言う。例として「未」と「末」を挙げる。1本の線の長さによって異なる字になるアルファベットは確かにない。
ふたつめの壁:敬語。つまり「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の存在。エピソードとして彼女はコンビニでのアルバイトのお話をした。会計上のミスをしてしまいお客さんに「すみません」と言ったところ店長から「申し訳ございません、が適当だよ」と教えられたそうだ。使用する言葉のTPOが難しいと言う。
みっつめの壁:日本語の教科書と実践での違いに愕然。ホントに簡単な日常会話で「ん?一体何を言ってるの?」となったエピソード。大学の友人に「今日、バイト?」と言われた。意味が解んなかったらしい。彼女は「今日=バイト」と言われたと思ったらしい。「今日はバイトなのでしょうか?」と教科書のような表現でなければ戸惑う、と。
確かに仰る通りだ。英語にしても教科書での表現方法しか知らないし、習った単語しか知らないのだから難しい表現法をいわれても「???」だ。島国の日本は独特の言語を持つ。ベトナムからの奨学生から日本語の難しさを改めて教わった。これを駆使する日本人はアタマいいのかなぁ・・・
と書いていたらサキガケ新聞の「北斗星」欄にこんな内容が載ってた。。。緊急地震速報などに使用される言葉が外国人には解りづらいと。「直ちに高台に避難してください」。全くだ。日本人だって「直ちに」も「高台に」も普段使わない。で、大学の教員らが考案した「やさしい日本語」を使おうとする動きがあると。「すぐに高い所へ逃げてください」…う~ん、スッキリする。官僚っぽい難しい言葉はもう捨てちゃっていいんじゃね?そんな時代だよね。