僕はもうすぐここに勤務して丸40年になる。15歳で働きだしたからもう55歳だ(OOUSO。例によって「大うそ」と読んでください。あ、丸40年、はホントです)。その間ずっと病院部門に配属され、事務職をしてきた。10年位前から法人の施設に向けた患者・利用者さんやそのご家族、地域にお住いの方々からのご意見を伺う機会がある。「こんな対応をされたので職員の再教育をお願いしたい」というご指摘をいただいたりする。新型コロナウイルス感染問題が秋田にも広がった21年の春に職員が初めて感染したのだが、その際には「感染したという情報をマスコミに公表し周知して欲しい。公表しているというホームページなんか見ないのだから」というご意見をいただいたこともあった。
昨日の朝礼後、医療相談室長と診療技術部長から一通の文書を渡された。「事務局宛てに患者さんのご家族から手紙が届いた。とても嬉しい内容だったよ」。「え~、珍しい。嬉しい文書なんか貰ったことないよ。早速読むね~」。
で、部屋に戻って読んだ。それは、先月亡くなられて退院された患者さんの娘さんからのものだった。涙が自然に溢れた。ついでに鼻水も止まらなくなって何度もかんだ。そこにはいくつもの本当にありがたい言葉があった。A4の白い紙が眩しいくらいの輝きを放った、ように見えた。。。一部をご紹介したい。
~父が大変お世話になりました。~私は仁政会のホームページを時々拝見させていただいております。スタッフコラムを楽しみにしています。~杉山病院のスタッフの皆様は仁政会の理念、基本方針、幸せに生きることへのお手伝い、正に実行されていると思いました。~~コロナ禍で会いたい人に会えない、したいことが出来ない、辛い日が続いたとお察しいたします。~~杉山病院スタッフの皆様にエールをお送りします。ご自愛を~~
スタッフコラムを楽しみにして読んでくださっている方がいる。ウチの病院の職員の雰囲気や考え方などを解ろうとして読んでいただいているんだな、と思うと有難くて…そして、こんなにも私たちを認めていただき、ご家族が退院されたこの先の私たちにさえお気遣いいただいて…こんなにパワーの源になる文書をいただいたことはない。私たちはいただいたお言葉をしっかりと胸に、一人でも多くの患者さんや利用者さん、ご家族や地域の方々から「理念のとおりの施設だね」と思っていただけるサービスを提供していきたい。改めて「言葉にはこんなに強い力があるんだ」と実感した。このありがたいお気持ちは私たちの宝。全職員に知らしめて究極の目標である「幸せ」を関係する全ての方と感じ合いたい。 Mさん、本当にありがとうございました。