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スタッフコラムStaff Column

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  1. 2023/02/03スタッフコラム

    〇まPの裏庭  ロシア侵攻の現状を痛感。日本人の感性に響く。俳人はスゴい!

    1月8日付のサキガケ新聞に「ウクライナ女性日常を俳句で表現 戦争と平和鮮烈に詠む」というタイトルの記事があった。戦時下にあるウクライナの23歳の女性が詠んだ句を俳人の黛まどかさんが知り感動し、翻訳句集として日本で刊行する計画があるという。

    外国語の俳句は季語などを使う必要がなく三行詩で表すとのこと。そのウクライナ女性は「ロシア語」で書き、それを英訳した句を日本語に直訳。それをプロの俳人が「五七五」に著わした、とのこと。この労力もさることながら完成形がスゴかった。記事には実際の句を例に「英訳→日本語直訳→五七五形へ」という「流れ」も載せている。例示の2句とも巧すぎっ!と思う。

    俳句に触れる機会は増えている。ご存知のテレビ番組「プレバト」。秋田では毎日曜お昼に放送している。夏井いつきさんの名解説と添削は凄い説得力。秋田以外の地域では(TBSがフツーに映る日本国の殆どの地域!)秋田での放送が始まる4年くらい前に開始した番組らしい…ちょっと切ないですね、秋田。。。すぐに感化される僕はコロナ前、東京への出張の折に新宿の紀伊國屋書店へ行って「歳時記」を買おうか、と思った頃があった。何冊か吟味し、「あぁ…やっぱ僕にはムリだ」と買わずにいた記憶もある。たった17文字。だから深すぎてムズカシイ。

    もとい・・・ウクライナ女性の作品、例示された2句を「英訳からプロの句」となった流れを紹介したい。 ①Childrenn are playing / Flying their paper airplanes /In the bomb shelter → 子供達は遊んでいる/紙飛行機を飛ばして/防空壕の中で → 地下壕の 紙飛行機や 子らの春 ②Scooping up water/ I reach into the barrel/ and touch the bottom… → 水をくむ/樽に手を伸ばし/底に触れる → 水甕の 底に触れたる 寒さかな  両句とも殺伐とした戦禍の寂寥感が強く感じられる…日常の、フツーの生活が如何に幸せかを強く訴えている、と感じた。①の春、②の寒さ 切なさ、哀しさが響く。黛さん、深すぎる・・・

    三行詩を作ってそれを句に直す作業。例示をみてると「そっか、全くそのとおり!すげえ!やってみたい」と思った。改めて日本の文学の奥深さと俳人の感性と言葉選びの能力の高さを思い知った。僕も三行詩から始めよっかな。まぁ、ほぼムリだろうけど・・・