先般、ハリウッド映画の大スター、ロバート・レッドフォードが亡くなったと報道された。89才だった。以前も書いたことがあったが僕は中高生の頃映画が大好きで1人で映画館に通っていた。今じゃ秋田市内の映画館は駅前のアルヴェと御所野のイオンモールだけだが、当時は駅前や中央通り、有楽町に何軒もあった。それぞれがしっかりと「個性」をもって営業してたので観たいジャンルによって訪れる映画館が決まる(配給の関係で当然だろうが・・・)。多くの場合、中央通りの「読売ホール」という洋画リバイバルの館に行っていた(リバイバルだから「安価」も大きな魅力だった)。レッドフォードの作品の「明日に向かって撃て」やオリビア・ハッセーの「ロミオとジュリエット」はそこで観てた。
同世代の編集者が書いていたサキガケの「北斗星」では「明日に向かって撃て」と「スティング」という作品に触れ、両作品に共演した「ポール・ニューマン」の名シーンを邂逅していた。レッドフォードの作品はその他にも何作か観ている。例えば村上春樹が好きな作家、フィッツジェラルドの「華麗なるギャツビー」や歌手で女優のバーブラ・ストライサンドと共演した「追憶」があるが、やっぱりポール・ニューマンとの共演作が面白い。ポール・ニューマンには「ハスラー」「ハスラー2」、そして「ポセイドン・アドベンチャー」と並びパニック映画の2大作(と僕は思っているが)の「タワーリング・インフェルノ」に出ている名優だ。ハスラーとは、「ビリヤードのプロ」のこと。1作目を観た僕は大学時代に秋田から一緒に上京したO君と2人で高田馬場駅のビリヤード場で6時間「4つ玉」を打ちまくり、そこのおばちゃんに「お兄ちゃん達、頑張るね~」とお茶をご馳走してくれた思い出がある。「ハスラー2」の影響でウチの病院の職員の一部が盛り上がり、秋田市内のビリヤード場で「ポケット」(ナインボールのこと)に夢中になった思い出もある。。。
サキガケの編集者さんも嘆く。彼も当時、「映画雑誌」を近隣の本屋さんで買っていたそうだが街の本屋がなくなったと。。。「ロードショー」と「スクリーン」という雑誌は僕もよく買ってたことを覚えているが、当然うちの近くの加賀谷書店で買ってた。(今はもうない)。。。日本映画が不調な時代、多くの方は洋画を観ていた。地上波では「サンデーロードショー」(日曜お昼)、「水曜ロードショー」(水曜夜)「ゴールデン洋画劇場」(金曜夜)などはTVドラマよりも視聴率が高かった人気番組だった。当然、多くの日本人は多くの洋画を観る。そんな時代だった。
古き良き昭和の香り満載の「北斗星」の記事を読んで、あの頃僕はどんなことをして、何を思っていたのかを少しだけ思い出し、ノスタルジックな気持ちになった。あぁ、いい時代を生きてきたなぁ・・・
