ひと月ほど前、診察を終えた院長がバイタルチェック用の椅子に座りながら外来の看護師さんに話していた。「世が世なら私は杉山教の教祖様で大金持ちなのよ!」運悪くそんな場面に出くわしてしまった。「光幸さん!あなたがちゃんと私の言ってきたことを書き留めてまとめ上げてさえいれば今頃大金持ちだったのに!」と。
確かに・・・。
かつて(昭和の時代です)相談室には院長が書類を作成するための専用机が存在していた。書類書きの傍ら研修やスーパービジョンで仕入れてきた沢山の新知識のエッセンスを披露してくれることがよくあった。僕にも理解できること、難しいこと、様々だったがその中でも特に感銘を受けた事には院長の「ありがたいお言葉」と名付けていた。
その「ありがたいお言葉」の数々はきちんとまとめ上げられれば、それをバイブルとしての「杉山教」を布教していけるはず。宗教法人だから信者からの入金は全てお布施となる。お布施に所得税はかからない。イコール大金持ちだと妄想は膨らんでいった。
あれから30余年。
「まさか、今、ここで、教祖様話が出てこようとは・・・」
そこで少しだけ言い訳をした。「僕、今、コラムの中で少しずつ出していますよ。」(何だか尿漏れみたいだが)
確かに1/27付けのコラム-ニワトリ3歩-でも「何でも能力と考えなさい」と習った「ありがたいお言葉」を披露してはいる。だが、「ありがたいお言葉」はこれだけではない。これからもさらに漏らし続けていく覚悟をしたところだ。
というわけで今はまだ「大金持ち」ではなく、言うなれば「大金待ち」かな?