ある日曜の朝、配偶者が「これ読んでみて」。毎週日曜にサキガケに挟まって配布されているのは知ってた。確か木曜も地元限定情報の「スポーツ新聞」が配布されているのも分かっていたが一度も読んだことがなかったし、ただ「ジャマ」に扱っていた。ねこの「まろん」にチョッカイを出してた僕は「うん」といって一瞥。「こども新聞?あなたは読んでるんだ?」「うん、毎週」。。。迷惑そうな「まろん」を抱っこしたり撫でまわしたりで忙しかったので読んだのはそれから30分程度経ってから。大見出しが「偉かったね。ちび丸」。結構大きなスペースを取った2匹のねこの写真。美形なシロねことちょっと勝気そうなシロクロ。読みだして1分で涙と鼻水でビショビショ。Ⅰ歳8カ月の時に大病を患い、何度も手術。おなかから膀胱に管を入れ留置。管が詰まったり外れたりする度に手術をしていたシロクロのちび丸。病気を受け入れ、穏やかに、しかし辛い痛みに耐え忍んで6年。頑張り抜いた生涯を終えた。ちび丸は秋田市の川村さんという方の愛猫。記事を書いたのは秋田市の獣医坂本先生。子供たちに今後経験するであろう沢山の、いろんな種類の別れを感謝をもって受け入れることを教えていた。
実はこの時期、14歳の「まろん」の体調が優れず動物病院に毎日通っていた。手術と点滴、血液検査・・・僕らの気持ちも沈んでいた時期に読むにはとてもキツいものがあった。今は回復傾向にあるけど、毎日できるだけ早く帰宅するようにしている。
以前、内館牧子さんがこんなことを書いてた。「自分は動物が苦手だった。触ることはおろか、犬や猫が歩いていると別の道を選んで歩くほど苦手だった。ところが随分前(たぶん20年位前)自分の家の庭に「汚れ切った、骨が浮くほどやせ細った野良猫」が来た。自分は何故か「煮干しを細かくして」庭に置いた。その猫は毎日やってくるようになり、何故か飼おうと思った」と。で、動物病院に連れて行ったらしく獣医から「1歳くらいだね」と言われたと。でも絶対に家に入らなかったから「外に小屋」を買って飼ったそう。そのコと暮らして強く思ったことは「弱者を絶対に虐げてはならない。動物も乳児も言葉を話せないし、1人ではなんにもできない。でも一生懸命に生きようとする。弱者を虐待する人には必ずその報いがあると思う。」と続けた。このコは13歳で召されたそう。ノラの平均寿命は2~3年と聞いたことがある。13歳まで生きたそのコは「生きるという本能」からいうととても幸せだったと思う。
子ども新聞には2つの記事が載ってて、どちらも飼い主さんと一緒にいれたし、最期も看取ってもらえた幸せなねこちゃんのお話だったけど、やっぱり、どんなシチュエーションであっても最期の時は切ない。以前も書いたが「健康なフリをするのが得意なネコ」(岩合さんの言葉)は僕たちに心配かけたくない、と思っているようで特に切なくなる。ワンコを飼ったことないけど、ワンコもそんな時元気なフリしちゃうのかな・・・