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スタッフコラムStaff Column

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  1. 2025/07/10スタッフコラム

    まず聞きましょう

     過日、秋田県病院協会の研修に参加した。まだ6月だというのに、県南はこんなにも日差しが突き刺さるのかとめまいがした。

     

     研修では「心理学的視点から考えるメンタルヘルス対策」と題した講演があった。秋田県産業保健総合支援センターの

    戸田麻美先生(臨床心理士)を講師にお招きしての講演である。職場での人間関係は上下関係がつきまとうし、本音を話すには

    ハードルの高い関係性のひとつであるとした上で、相手の考えや感情について否定や肯定ではなく「関心」をもってありのまま

    に受け容れる姿勢で臨む受容的態度について触れられた(言うのは簡単でも、難易度が高い!)。また、相談=解決ではなく、

    「まずは聞きましょう」と予め伝えて、「あなたと一緒に困りごとを共同で作業している」スタンスで入ること。荷物を2人で

    持ったら軽くなるのと同じで、「わかってくれる人がいる」だけで救われることがあるという。言葉で定義することで

    「腹立たしい」といった感情が芽生え、形がはっきりすると人は戦いやすくなるとのことである。

     

     また、普段からできるコミュニケーションをよくするための工夫として、姿勢をよくして前を向く、人は「ありがとう」と

    言われると自信がつく、笑顔、「どうでもいい話」が実はその人らしさを形作るし、アイデンティティが揺らぐとメンタル

    不調に繋がる——などのポイントを教わった。そして、「ちょっと調子悪いんだよね」と言える環境を作れるかが大事である、と。

     

     職場のメンタルヘルス、患者さん対応、家庭でのひとコマ、ちょっとした工夫でなんとなく活用できそうだなと感じた矢先、

    一本の電話。傾聴していたら電話の相手は「私は戦いたいんです!」と力強く言った。話を聞いて一緒に考えたい、あなたを

    大切にしたい、そんな気持ちが少しでも伝わったのだとしたら嬉しい。

     

     最後に、永く仁政会に尽力してくれた友人が新たなステージに駆け上がっていく。「飛ぶなら今かな」と挑戦する姿勢に敬意

    を表すとともに、同期として複雑な思いを抱きつつ見送る彼女にも、また敬意を表したい。「ありがとう!」      

                                                        

                                                        事務部 M