先般、3日続きで「LGBT」の文字がサキガケ新聞に載った。国会でのLGBT法案提出が見送られたことに対しての記事が主だった。それよりも少し前、タイトルにも乗せた「LGBTQ」という活字を見たのもサキガケ新聞だった。今回は国すら尻込みしているこの問題を軽く取り上げたい。
記事の内容はこんなんだった。 ~~LGBT法案は多様性を受け入れる寛容な社会を実現するため、自民党の性的指向・性自認に関する特命委員会が策定。五輪憲章には「性的指向による差別」を禁じており、五輪前に国会成立を目指していたが~~自民保守派が「差別の範囲が明確でなく訴訟が多発する社会になりかねない」として反発したのだそうだ。
翌日には「性的多数者の論理あらわ」との見出しで ~~性の在り方に関する自分たちの固定観念が差別的だと非難されるのは不快だとする多数者の論理があらわ~~ と書き、2013年のニュージーランド議会での名演説を載せている。それが~~「愛し合う2人の結婚を認める。ただそれだけだ。私は約束する。法が成立しても太陽は明日また昇る。そしてあなたのローンは増えない」。~~外国はオシャレだね、演説さえも。 で、同じ日に別の紙面にあったのが ~~自民党の42歳の国会議員がLGBT性的少数者を「生物学上、種の保存に背く。生物学の根幹に抗う」と発言した~~で、生物学者から「明らかな誤り」と批判されているとの記事があった。
学者たちは言う。「個体は種を保存するために存在するのではない」。「生物は集団全体のために子孫を残し進化してきた、は誤り。子供を産み、人口を増やすことが社会全体への貢献だと考えるのは誤った応用」。そして「異性のカップルでも出産はひとつの選択肢。子どもを産まないから認めない、はただの私的価値観」と断じる。42歳の男性議員が発したとは思えない偏った考え方を真っ向から否定していただき子どものない僕としては胸のすく思いだ。
ところで「LGBT」は「レズビアン」「ゲイ」「バイセクシュアル」「トランスジェンダー」の略だけど「Q」は何なのか。「クエスチョニング」だそうだ。意味は「自分の性自認、性的指向が定まっていない、若しくは意図的に定めていないセクシュアリティ」とあった。だから「?」なのだろう。セクシュアルマイノリティにはまだまだ多くのパターンが存在するとのことだけど、深い世界だ。あまり馴染みがなかったけど数年前に公開された映画「ボヘミアンラプソディー」はマイノリティであるフレディ・マーキュリーを中心にした切な過ぎる名作だった。たまたま僕は多数者だっただけ。「こうあるべき」という固定観念(ステレオタイプ)に拘ることなく多様性(ダイバーシティ)を受け入れていくことこそが広義での「ノーマライゼーション」なのじゃないか、と思う。
ふと思った。手塚治虫って凄いな、と。「リボンの騎士」という作品がある。ある国の王女として生まれてきたサファイアは理由があって王子として育った。でも王女サファイアは生まれる前、性別を決める時天使のチンクのいたずらで女の子になるピンクのハートと男の子になるブルーのハートの両方を口に入れられたのだった、的な内容じゃなかったっけ?当時からトランス的な部分を知ってたのかも。。。あ、それと秋田市の広報6月18日号に「LGBTQを知ろう」と大きく2ページで取り上げてた。さすが秋田市、スゴいね。