10代20代の頃は早く大人になりたいと思い、30代後半の今は、若いっていいよねと呟く。
若いというだけでなんでも大目に見られ、失敗は人生の肥やしになるからたくさん失敗しなさいなんて、
よく言われたものでした。
生まれたばかりの赤ん坊やまだ何もわからない子供は、失敗しても「大丈夫、気にすることないよ。」なんて
言われていたのが、いつの間にか「なんでできないの?どうしてわからないの?」と、怒られるようになる。
どうしてでしょう。大人になると、だんだん足元が小さくなっていくような感覚があります。大人は孤独です。
なんでも好きなようにやってみなさいと言われていたことが、いい年なのに恥ずかしいとか、知らないなんて
言えないというようになり、新しい場所に足を踏み入れることがだんだん怖くなっていきます。
誰かに何かを教えてもらう、わからないからと開き直るのではなく、教えてくださいと伝えることは、勇気がいることです。
何かを教えてもらうとき、必ずしも年上から年下にということはありません。何歳になっても、誰かに教えてもらうことがあります。
誰かに気づかされることがあります。
人生の先輩からはもちろん、幼い子供や、動物からも学ぶものがあります。
失敗してはいけない。わからないことがあるのは恥ずかしい。いつからそう思うようになってしまったのでしょうか。
わかる人はわからない人よりも偉い。必ずしもそうではないと思います。
何歳になっても、新しいことやわからないことに挑戦できる人は、キラキラしています。新しいことを始められる
エネルギーがあります。わからないことを教えてもらおうという謙虚さがあります。
他人(ひと)には馬鹿にされていろ 実るほど頭を垂れる稲穂かな
私事ですが、昨年から杉山病院に入職し、お世話になっております。今までの経験はあるものの、新しい職場は
わからないことばかりで、頼りになるのは今までの人間関係で培ってきた人とのかかわり方だけです。正解か
どうかはわかりませんが、私にはこれしかありません。
新しい場所に来ると、自分が今までどれだけ甘えてきたか、恥をかくことを恐れて行動してきたかを思い知らされます。
新しいことに挑戦しなければ気づけなかったことだと思います。
挑戦せずに自らの行動範囲を狭めていては、ますます新しいことからは遠ざかり、考え方が凝り固まってしまいます。
新しい視点を持つことも難しくなってくると思います。新しい職場では、わからないことを教えていただいたり、
今までの自分にはない考え方を吸収したりして、助け合い、人間として成長していければと思います。
事務部S