多くの方は中学校の頃、国語の古文の時間で学んだんじゃないかと思うが、今の国語教育の情報は皆無なのでどうなんだろ。「長月20日の頃に何かをやった、とか何かがあった」という内容の「徒然草」。例の「つれづれなるままに日暮し、硯に向かいて~~」で始まる超有名なヤツ。その中で何故だかこれだけ(あと、高名の木登り!)を覚えてる。そんなの、って各教科で何個かずつあるもの。僕はむか~し、ミツユキさんのレベルには足元にも及ばなかったが、文科系の学科よりも理科や算数の方が得意だった。理科の「あぶり出し」の実験なんか面白くてテンション上がりっぱなしだった。(果実の汁を付けた筆で字を書いて炎をかざすと字が浮き出る、あれだ)。中学の時の英語では「スキンダイビング」のことを説明する英文を丸ごと暗記して休み時間に英語の担当教師を捕まえて目の前で暗唱するというメンドーなミッションが与えられた。今でも暗唱できる…なんて、結構覚えてる授業があるものだ。
さて、「徒然草」だ。古文に興味があったわけでもないし、特段吉田兼好の文章に惹かれたわけでもなかった。ただ「ながつき、はつかのころ」というフレーズだけが頭に残っていた。その内容なんかひとつも知らない。自分でも「意味が分からない!」だ。
しかし、僕にとって(同時に配偶者にとって)人生最大の買い物をし、それが手に入った日が「長月20日」だったことが、ますますそのフレーズを忘れられないものにした。今から25年前の9月20日に潟上市に家を建てて、その引き渡しの日だったのだ。僕以外のヒトにとってはどうでもいい日だけど、やっぱり記念日。
ウチの法人では、開院記念日の9月15日の週が属する金曜日に「勤続25年優良職員表彰」を行っている。表彰状とお祝い金を理事長から直接授与されるのだ。僕は遥か昔にそれをいただいているが、今年は13名の職員が対象だった。その中に、クリニックのNsのJ子さんがいた。彼女とは以前から親しくしていただいているが、25年勤続と聞き、ひとつのシーンを思い出した。表彰式前に電話で話す機会がありその話をしてみたところ、J子さんも覚えていてくれた。彼女も25年前に家を新築していた。入職した年に家を建てており、入居時期が同じ時期だったらしく、秋田市旭南の家具店で旦那さんと一緒にいるところに偶然会ったのだ。。。先日の電話での会話。僕「~~話は変わるけど、25年前、勤めたばかりのあなたと家具店で会ったこと覚えてない?」J子「旭南のキノシタでしょ。今はジェイマルだよね~」僕「コロナ明けたらそんな話をしながら飲みたいね~」J子「んだな~」
表題の「長月廿日の頃」が正しいか調べた。「九月二十日の頃」。フツーの漢字が正解だった。あまりに徒然草の内容を知らないので先日書店に行って現代語訳付きの文庫を購入した。