ルナメンタルクリニックに出向中に病院の相談室から電話がありました。僕が相談を受けていた方が初診で診察に来たとのことでした。紹介状をもらったら事前に電話を入れてくださいと伝えていたのですがどう聞いたのか?何を思ったのか突然の来院だったようです。
「人は見たいように見、聞きたいように聞き、信じたいように信じる」と言うしなーと思ったら思い出してしまいました。
30年以上も前のことですからもう時効ですけど、、、。
僕のテニスのダブルスパートナーだったM君はその日事務当直でした。たまたま残っていた僕と二人で「今日は何もない泊りだといいね」などと話していると、二階の医師当直室から宿直室のI先生(おじいさん先生)が下りてきました。そしてやや不明瞭なかすれ声で「せん〇き、無いか?」と言うのです。それを聞いたスーパースポーツマンのM君は脱兎のごとく階段5段飛びで二階へ駆けあがって行きました。
一方、あるのかな?と思いながらも給湯室で「せんヌき」を見つけた僕がI先生に手渡したところに、M君が両手でしっかり「せんメンき」を抱えて戻ってきました。それを見たI先生は怪訝そうな顔をして二階へ登っていきました。
M君も始めは何故?洗面器と思ったそうですが二階の医師当直室はドアが開いており、そこから室内に広げられた新聞紙を見て確信したそうです。
「具合が悪くて吐きたいに違いない!」
洗面器以外、何があるというのだ。
「人は見たいように見、聞きたいように聞き、信じたいように信じる」
まあ、炭酸が好きでコーラを入れて飲む方だったとしても洗面器では少しだけ大きすぎますね。