翠香苑の職員をしているFです。
かつて琵琶湖に続き日本第2位の広さを誇った八郎潟を干拓して誕生した大潟村に、希望に燃えて第4次入植者として若美町から移住したのは、
昭和49年の事でした。それから早42年になりますが、その間、色々な品種のお米を栽培して来ました。その中で一番衝撃的であったのは、
誕生して間もなく特Aを獲得したあきたこまちです。特Aとは、炊飯した白飯を試食して評価する食味官能試験に基づく食味ランキングの最上位の
お米です。食味官能試験とは、専門の食味評価エキスパートパネル20名に寄って行われ、基準米と試験対象米とを外観・香り・味・粘り・硬さ・
総合評価の6項目について比較評価する相対法が使われ評価されます。ランキングは5段階で、特A(基準米よりも特に良好)・A(良好)・A´(概ね同等)・B(やや劣る)・B´(劣る)に分けられます。
ここで、令和2年度米の食味ランキング特Aに輝いたお米を紹介します。
北海道〚ななつぼし・ゆめぴりか・ふっくりんこ〛青森〚晴天の霹靂〛、岩手〚銀河のしずく〛、宮城〚つや姫〛、秋田〚ひとめぼれ〛、
山形〚はえぬき・つや姫・雪若丸〛、福島〚コシヒカリ・ひとめぼれ〛、茨城〚コシヒカリ〛、群馬〚コシヒカリ〛、埼玉〚彩のきずな〛、
千葉〚コシヒカリ〛、新潟〚コシヒカリ〛、福井〚いちほまれ〛、長野〚コシヒカリ〛、岐阜〚コシヒカリ〛、静岡〚きぬむすめ・にこまる〛、
愛知〚ミネアサヒ〛、滋賀〚コシヒカリ〛、兵庫〚コシヒカリ・きぬむすめ〛、鳥取〚コシヒカリ・きぬむすめ〛、島根〚つや姫〛、
岡山〚きぬむすめ〛、広島〚あきさかり〛、香川〚おいでまい〛、愛媛〚にこまる〛、高知〚にこまる〛、福岡〚元気つくし〛、
佐賀〚夢しずく・さがびより〛、長崎〚にこまる・なつほのか〛、熊本〚くまさんの力〛、宮崎〚ヒノヒカリ〛、鹿児島〚あきほなみ〛
どれも美味しそうな品種名が並んでますね。
私が例年栽培しているあきたこまちが、特AからAに陥落したのは、平成11年生産米からですが、なかなか特A奪還出来ず22年の月日が
流れてしまいました。こんな時に先日11月6日に、秋田米の新品種〚サキホコレ〛が来年秋の本格デビュー前に先行販売されました。
次世代を担う秋田米の最上位品種として期待されているお米です。
「北海道のお米は温暖化で美味しくなった」等と農家の精励・奮励努力を否定していると捉えられてしまう様な心無い発言をする政治家を見返す事が
出来る様、特A奪還に向けて、来シーズンはドローンを駆使して〚サキホコレ〛のオーガニック栽培に取り組んでいきたいと思っております。