5月26日付のサキガケに「「サラっと川柳」ベスト10を発表」とういう見出しの記事が載ってた。ん?なに?記事の冒頭が「第一生命保険は25日、恒例の「サラっと一句!わたしの川柳コンクール」のベスト10を発表した。」とある。恒例の、だって?で、記事を目で追い、最後の一行。「~~これまではサラリーマン川柳」だったが今回から名称を変更した。」とあった。納得。「サラ川」の響きをしっかりと継承したネーミング。しかも「サラリーマン」という哀愁?に満ちたオジサンたちのグチを17文字に閉じ込めるというちっちゃな枠を見事に取り払う。老若男女どの立場からでもクスっと笑える世相の風刺ができるのだ。さすが、サラ川の主催者だゼ。ウイットに富んだ発想。。。で、昨年よりもグレードアップしただろうベスト10作品をドキドキしながら味わってみた。
10作品を全部掲げるにはスペースが足りなすぎるので、特に気に入った僕のベスト4をご紹介したい。作品のアタマの丸囲いの数字はホントの順位です。
⑥「キレイです」 褒めてくれたの レントゲン これはなんとなく女性の作品であって欲しいと個人的には思う。この自虐的なクスっと感が川柳なんだね。
⑨オミクロン 家族全員 株主に‼ こんな作品を一生に一度でもひねり出せたら本望だゼ!と思わせるレベルのウイット力。世界経済、特に株式なんか全く知らない僕。こんなに日本中の庶民がネを上げているのに何故か株価が上がっている背景も面白く調和してる。
③店員が 手とり足とり セルフレジ そう。オジサン、オバサン達は大変です。追分地域にあるイトクというスーパーにはオシャレにセルフレジがある。そこで画面の誘導するとおり操作していても3回に一辺くらいの確立で「ん?何?全然読み込んでくれない…」すると店員さんが優しく寄り添う。なにがセルフなんだろ、と落ち込む。
⑦パスワード つぶやきながら 入れる父 これも実感。カードごとに「大文字を含んでパスワードを作れ」だの「8文字以上」だのとやたらと注文が多い。覚えきれず紙に一覧表を作ることになる。たった数字4つの入力の時でさえ、配偶者は「ねぇ、〇△▢×でいいんだっけ?」と大声で訊く。周囲5mくらいにいるヒトにはバレバレ。なあんにもならないのがパスワード。
まあ、今回も僕らの切実な思いを代弁してくれた。しかも笑いに乗せて。庶民の強さを感じる文学だね、川柳って。