もう何度目かのWBC(ワールド・ベースボール・クラッシック)だ。始まったあたりのアメリカチームは全く本気度が感じられずアジア勢だけが異様に燃え上がってたという印象がある。オリンピックもそうだが、アメリカはメジャーリーグの方が興味あるようだが。なのであまりマジで観た記憶がない。毎日のようにテレビで流れるイチローのセンター前ヒットと、日本を破った韓国チームが東京ドームのマウンドに韓国国旗を立てたシーンはあまりに有名。国旗の件は意味不明の行動に脱力を感じた。「あ~…こんなヤツらとはトモダチになれないな~」って感じ。
これとは正反対の行動が今回のWBCにあったことは多くのファンの心に強く残った。そう、チェコだ。日本との対戦前から「チェコチームの全メンバーは二刀流だ」と紹介された。「教師、消防士、金融トレーダー、技師、大学生・・・」職業を持っているのだ。野球で生活しているわけじゃないのだ。。。そんな彼らがヨーロッパ予選を勝ち抜き世界の舞台に立ったのだ。日本人が大好きなド根性熱血スポーツ物語かぁ⤴ と思ったが、チェコのメンバーは「いい面」で熱いのだ。余計な部分でアツくはならない(例えばヒトんチに来てハタ立てるようなムダなアツさ、だ)。例えば、朗希が与えたデッドボール。チェコの左バッターの膝に160キロを超えるストレートが当たった。その場に倒れ込みなかなか立ち上がれない。やっと立ち上がってからがスゴかった。1塁へ駆け足。そのままベースを越え、ライト側に10mほどオーバーラン。振り返って全力疾走。球場内は割れんばかりの拍手拍手。武士道を見たり、って感じ。相手の気持ちを慮ってのヤセ我慢。カッコいい。
僕はゲームが終わった瞬間、TVを観るのをやめたので翌日のニュースで知ったのだが、ゲーム終了後のチェコチームの紳士的態度がまたスゴい。日本チームと観客に向け選手たちがベンチを出て拍手するシーン。ワールド規模の大会では日本人のマナーの良さが世界で称賛されることはあったが、他国のスポーツマンもこんなに爽やかなんだと知った。清々しくてチェコという国が大好きになっちゃった。「世界がみんなこんなんだったら絶対戦争なんか起こす気にもならないのにね」と配偶者。全くその通り。
チェコという国に関しては殆ど知識がない。昔はチェコスロバキアという国名だったことと「プラハの春」という言葉。ウチの評議員のヤスイさんはその頃のチェコに行っていろんな経験をしてた、と宴席で何度か伺ったことがあるが・・・行ってみたい国となった。